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サッポロホールディングス(株)のグループ企業であるサッポロビール(株)は昨年に引き続き、本年も北海道の旬のおいしさをお届けするクラシックシリーズ『サッポロ クラシック 春の薫り』を4月5日(火)に北海道エリアで数量限定発売します!
特徴的な香りをもつサッポロビール独自の育種技術で開発した「フラノマジカル」
本商品は北海道産ホップ「フラノマジカル」を一部使用した、北海道の春を感じる味わいの春限定クラシックです。
近年クラフトビールなどで人気のホップ品種の特徴とされる香り成分のうち、トロピカル、グリーンなどを感じさせる成分に着目して自社で育種・選抜し、2021年に品種登録(※1)されたばかりの「フラノマジカル」は、マスカット・マンゴー・カシスなど多彩な香りをあわせもち、芳醇な香りが特徴です。
その特徴的な香りに関する研究論文は、海外の学会誌でも発表されています。(※2)
パッケージは鮮やかなグリーンを背景に北海道産素材を一部使用していることを訴求し、6缶パックは北海道の広大な土地に咲く芝桜を連想させるデザインで彩り、北海道の春を演出しました。
※1:国内品種登録番号:28606「フラノK906901060号」。
※2:自社育成ホップ品種「フラノマジカル」の開発とその香りの特徴に関する論文、およびこのホップを「遅摘み」することによる香り成分の変化に関する論文を、本年1月と2月に海外の学会誌に発表しました。
サッポロ クラシック 春の薫り | |
---|---|
参考小売価格 | オープン価格 |
発売日 | 4月5日(火) |
発売地域 | 北海道限定 |
パッケージ | 350ml缶 500ml缶 |
アルコール分 | 5% |
純アルコール量 | 350ml缶:14g 500ml缶:20g |
「フラノマジカル」の特徴的な香りに関する研究論文について
論文1:「球果に4MSPを豊富に持つフレーバーホップ品種フラノマジカルの育成」(※3)
独自に考案した、ビールになった時の香味を予測できる煮沸液官能評価法 (※4)を用いて、香りに特化した品種選抜を可能としています。
自社で長年育成してきたホップ育成系統をこの手法で評価したところ、その中に強い果実香、特にブドウ・カシスという特徴が突出していたものがありました(図1)。
この品種で醸造したビールにもトロピカル、グリーンなどを感じさせる成分4MSP(4-メチル-4-スルファニルペンタン-2-オン)が多く含まれ、マンゴーのようなトロピカルな香りが強く感じられました。
独自の分析法(※5)でこのホップに含まれるチオールを測定してみると、80~136μg/kgの4MSPを含んでいました。
これは現在世界をリードするアメリカのフレーバーホップ品種シトラ(37~114μg/kg)などとならび世界最高水準であることが分かりました。
今回見出したホップは、1990年から品種育成を始めたものの一旦選抜落ちし、約20年間、長らく畑の片隅でひっそり育てられ、特段目立たない存在でした。
しかし新しい方法で評価し直したところ、世界有数の強力な果実香を付与する力を持っていることが分かり、日本、EU、アメリカで品種登録を実施。
これまでの日本のホップ品種にはなかったその香りの不思議さから「フラノマジカル」と名付けました。
※3:鯉江ら(https://doi.org/10.1002/jsfa.11828)
※4:鯉江ら(https://doi.org/10.1094/ASBCJ-2016-3664-01)
※5:特願2014-51923「チオール化合物及びスルフィド化合物の定量方法」
論文2:「ホップ品種フラノビューティ、フラノマジカル、カスケードにおける「遅摘み」の効果」(※6)
4MSPだけでなく、グレープフルーツや白ワインのような香りを持つ3S4MP(3-スルファニル-4-メチルペンタン-1-オール)にも着目して研究を進めており、これらの成分がフレーバーホップで醸造したビールの香りに与える影響について調査してきました。
チオール3S4MPはニュージーランドのホップ品種ネルソンソーヴィンの白ワインのような香りのメカニズムを解明した自社の研究で新たに発見した香り成分で(※7)、分析の困難さから世界的にも研究例の少ない成分です。
サッポロビール育成品種の「フラノマジカル」と「フラノビューティ」と世界的によく使われているフレーバーホップ品種「カスケード」を用いて、収穫時期を標準的な45日から最長で85日まで遅らせたホップ球果のチオール量を分析。
すると収穫時期に応じて4MSPは横ばい~低下するものの、3S4MPは数倍に増加することが明らかとなりました。
その「遅摘み」ホップを用いて醸造したビールでも3S4MPの含量は数倍に増加しており、ビールの官能評価でもグレープフルーツや白ワインのような香りが強くなっていました。
「遅摘み」はワインでは糖度を上げる栽培法としてよく知られていますが、ホップにおいては白ワインのような香りを何倍にも増やせる栽培法であることが今回の研究でわかりました。
※6:上本ら(https://doi.org/10.1021/acs.jafc.1c08210)
※7:蛸井ら(https://doi.org/10.1021/jf8034622)